テレビや衛星放送でテニスの試合を見るチャンスはありますが、テニスの試合の種類とコートの使い方をご存じですか?
テニスは、オリンピックをはじめ、全豪オープン、全仏オープン、全英オープン(ウィンブルドン)、全米オープンといったグランドスラムなど、世界的に人気のあるスポーツです。テニスは、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ選手やクレイーコートの王者として知られるラファエル・ナダル選手、スイスのロジャー・フェデラー選手など、誰もが一度は聞いたことがある有名選手も多いです。それだけに、テレビやライブ配信でテニスの試合があると、ついつい見てしまうこともあるのではないでしょうか?
テニスには基本的な概念として3つの種類があり、それぞれコートの利用エリアが異なります。
ここでは、テニスの試合にはどのような種類があり、コートはそれぞれどのように使われるのか、ラインの名称、テニスコートの種類とあわせて簡単にご紹介していきます。
テニスの試合は全部で3種類
テニスの試合はシングルス、ダブルス、ミックスダブルスの3種類があります。
テニス: 開催中の試合を見る際は、どの種類の試合なのかを確認しておきましょう。
シングルス
シングルスは文字通り、1プレイヤー対1プレイヤーの試合を指し、女子と男子、それぞれのマッチがあります。
使用するテニスコートのエリア
使用するのはアレーを含まない内側の部分のみとなり、それ以外はコート外とみなされます。
コートは縦23.77㎝、横8.23cm で、ダブルスのコートよりも横幅が狭くなります。
ポストの太さと高さにもルールがあります。テニスコートのポストは太さ直径15㎝以下、高さ1.07となっており、ネットの中央が91.44になるように設置しなければなりません。
個人の技術が勝利のカギ
シングルスは個人のスキルや実力で試合が進んでいくため、個人の技術による結果を導くことができ、かつ勝利へのストラテジーを養うことができるのが特徴です。同時に、プレイヤー自身の弱点や独特のプレースタイルを創作することも可能です。言うまでもなくシングルスは、高い集中力と強固な精神力が必要です。
ダブルス
ダブルスは男子ペア、女子ペアといった形で、2名のプレーヤーがチームとなって試合を進めていきます。
使用するコートのエリア
使用するのはアレーを含むエリアで、コートは縦23.77㎝、横10.97cm で、シングルスのコートよりも横幅が広くなります。そうとは言え、ダブルスの場合は、1プレイヤーあたりが使用する面積はシングルスよりも狭くなります。
直近のダブルスでは、東レパシフィックオープンで女子ダブルス、青山修子、穂積絵莉が4強入りしました。2名のプレーヤーで試合が進むダブルスは、ちょっとしたミスで試合の展開が変わるスリルある試合形式だと言えるでしょう。
ミックスダブルス
ミックスダブルスは男子1名、女子1名が組となってプレーする試合形式です。
使用するコートのエリア
コートはダブルスと同じく、外側のコートも使用します。コートは縦23.77㎝、横10.97cm でダブルスと同じ広さとなります。
男女混合でのスポーツ試合は考えると意外にレア
日本国内ではサッカーや野球、バスケットボール、バレーボールなどが人気の中心ですが、テニスのミックスダブルは男女混合であるため、ちょっと違ったニュアンスで観戦することができます。男性ならではの強力なサーブとスマッシュ、また女性ならではの鋭い感と繊細な動きが融合したミックスダブルスは、見ごたえのある試合スタイルとも言えるでしょう。素晴らしいコンビネーションで勝利した瞬間は、まさに感動の嵐です。
テニスコートのラインとルール
テニスコートに引かれたラインとそのルールをご紹介します。
ベースライン:最も後ろに引かれたライン
ベースライン(Base Line)は、シングルスとダブルス、ミックスダブルスのそれぞれで同ラインが使用され、ボールが内側に入れば「IN」、ボールが外側に落ちれば「OUT」になります。例えば、ボールがINかOUTの両方と判断できる際どい状況の場合、ボールがベースラインに触れている限り、INとみなされます。また、テニスのサーブはベースラインの外側から行うことが規則として決まっています。
サービスライン:コート中央寄りにあるライン
サービスライン(Service Line)は、ネットの両サイドにある各コートの半分、中央寄りにあるラインで、ベースラインと平行して引かれているものです。サーブをする際は、ネット側の枠の内側にボールが落ちなければOUTとなります。
センターマーク:センターラインの延長にあるライン
センターマーク(Centre Line)はベースラインの中央部分、およそ10㎝程度のラインを差し、
センターラインの延長上にあります。
シングルサイドライン:コートの外側から2番目に内側にあるライン
シングルサイドライン(Single Side Line)は、コートの外側から2番目に内側にあるラインを指します。後述するダブルサイドラインの内側にあるラインで、シングルスのマッチでボールがこのラインから出るとOUTになります。
ダブルサイドライン:コートの最も外側にあるライン
ダブルサイドライン(Double Side Line)は、コートの最も外側にあるラインを指します。ダブルスの試合の際に、このラインからボールが出るとOUTになります。
テニスコートの種類は全部で5種類
テニスコートの種類は厳密にいうと全部で5種類あります。それぞれ特徴を挙げてみます。
芝コート:表面が芝生
- 球のスピードが上がる
- ボールのバウンドが低くなる
- 足元が滑りやすい
- コートが荒れやすい
- 攻略が難しい
クレーコート:土でできている
- 土の質によってバウンド、球の速さ、滑りやすさが違う
- ボールのパフォーマンスが天候、湿度、乾燥具合に影響される
ハードコート:アスファルトをゴムでコーティング
- コーティング剤によって球の速さとバウンドが違う
オムニコート:砂入り人工芝
- 水はけに優れている
- 雨の日でもプレーが可能
- バウンドが低めに収まる
- 足腰への負担が軽い
カーペットコート:毛足の短いカーペットでできている
- 身体への負担が低い
- 球が速く、バウンドが低い
- ボールの伸びが良い
- ラリーが続きやすい