【小学生の忘れ物】忘れ物を学校へ届けるのは過保護?過干渉?

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雨が降っていたから学校へ傘を届ける・・・

水泳カードを忘れていたから学校へ届ける・・・

 

子どもが小学校低学年だとそんな経験がある保護者の方もいるかと思います。

 

かく言う私もなんどかどしゃ降りの雨の中、傘を忘れたわが子のために傘を持っていったり、迎えに行った覚えがあります。しかし、これらの行為、子育てのスペシャリストによると「過保護」「過干渉」の黄色サインなのだとか・・・。

 

 

今回は2人の子育てのエキスパートの話を聞きながら、忘れ物を学校へ届けるのは子どもにとってどうなのか考えたいと思います。

忘れ物を届ける=子どもの成長を妨げる

まず、忘れ物を届ける親と届けない親は教育のプロから見るとどちらが正しいんでしょうか?

 

『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者であり、20年間学習塾を経営後、現在は執筆と講演活動されている子育てのスペシャリスト、立石美津子(たていしみつこ)氏は両者の違いをこう述べられています。

 


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忘れ物を届ける選択をした場合、実際はどうなるでしょうか。子どもは「忘れてもママが届けてくれる」と思うようになり、忘れ物に注意を払わなくなる可能性があります。

―(略)―

では、届けない選択をした場合はどうなるでしょう。

子どもは忘れ物をして困った状況に陥るでしょう。しかし、勇気を奮って「先生、筆箱を忘れてしまったので貸してください」とSOSを出し頑張るかもしれません。こうやって人に助けを求める術を学習することができます

 

 

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確かに、例えば雨の中ずぶ濡れになって子どもが帰る姿を想像したら“かわいそう”と思いますが、傘を忘れても毎度毎度母親が傘を持って行っていたら、

傘=持って行かなくてもお母さんが届けてくれる

 

 

と子どもが傘を持っていくかどうかの判断をしなくなってしまう恐れがありますね。

一方で、雨の中、傘を届けなくたって、例えばうちの娘ですと、「学校の傘、借りてきた~」と言って借りてくるなど自分で対処していました。

 

というわけで、幼稚園ならまだしも小学生になっても忘れ物を届けるというのは、子どもの成長を妨げかねず、「過保護」気味かと思われますので、心当たりのある方は注意しましょう。

 

 

 

薬・お弁当など例外もある

ただし、やはり届けないと子どもの健康を損ねたり、本当に惨めで恥をかく経験をさせる時は届けるのなら届けてあげてほしいと思います。

 

それは「薬」「お弁当」といった類のものです。

 

特にお弁当は、忘れてしまった場合、子どもはショックでしょうし、先生も対応に困ると思うので、もし持って行けそうだったら持っていってあげてほしいと思います。

 

過干渉VSネグレクト、どちらが問題??

しかし、このように忘れ物を持っていく保護者(ママ)というのは、基本子どものことに関心があり心配りしているので、少し手を引いてあげれば全く問題ないと思います。

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逆に、私が教員時代に心配だったのが、子どもが忘れ物をしようがしまいがあまり関心を示さない親御さんの方でした。子どもに対し「忘れ物が多いどうしようもない子」というレッテルを貼り、ご自身は何も手を貸さないという保護者の方と話した時はなんともやるせない気持ちになったものです。

 

過干渉とネグレクト(育児放棄)、どちらも子どもをダメにする教育です。改善策としては、過干渉の場合は、「我が子を思って」という愛情表現の行き過ぎであることが多いので、「手を引く」ことが大事になってきます。逆にネグレクトの場合は、「わが子はできない」と決めつけて見放していることが多いため、まずは保護者のサポートが必要ということを認識してもらうことが先決になってきます。

 

 

手を放すタイミングを見極めよう

忘れ物をしないよう一緒に明日の準備をすることは、小学校低学年までは「良い習慣」と謳っているのが、

 

『今すぐやめさせたい 子どもを「ダメな大人」にする36の悪い習慣』の著者であり、ご自身も3人の子どもを育てた経験のある田嶋英子さんです。

出典:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51tl8SV8QBL._SX344_BO1,204,203,200_.jpg

 

田嶋さん曰く、一般的に低学年頃からだんだんと親の手を離れ、自分で確認して揃えられるようになるはずですが、いつまでも忘れ物がないか確認せずにいられない親もいるそうです。

 

しかし、どこかの段階で手を放していかないと小学校卒業後、今度は中学、高校そして大学、社会人と大人になっても親の手を借り続ける自立できない人間を育ててしまいます。ですので、年齢・学年は関係なく、目の前の子どもを見て、徐々に手を引いていき、段階的に自分で持ち物を揃える方向へ持っていけるといいですね。

 

わが子を信じ、忘れ物は見てみぬふりをしよう

 

学校でいる忘れ物に気付いても、物理的に届けるのが困難な時は諦めは簡単につきます。しかし、そうでない場合、持っていける場合は、一瞬「届けようか?どうしようか?」と迷う場面があるかと思います。

しかし、案外子どもは学校で忘れてもなんとか先生やお友達の力を借りてしのいでいるものです。例え、困った状況に陥っていたとしてもその失敗経験から「今度は忘れないようにしよう」と自分で次回の計画を立てたり解決法を考えたりできるチャンスがもらえます。

今回学んだことを生かして、私はもう忘れ物や雨の日の傘ももう持って行かないことにしました。
皆さんはどうですか?

 

最後まで読んでくださりありがとうございます!

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